スタントという仕事はどんな仕事でしょうか?
俳優を目指そうとおもったら、まずは、演劇の勉強をするとおもいます。現在の映画業界では、スタントという仕事も注目されています。
スタントは、格闘や危険なシーンに登場する役者さんです。スタントはアクションシーンを中心とした役をこなす仕事です。主役の役者さんにはむずかいい、高い場所からのジャンプシーン、格闘シーンなどを代役することもあります。
一流の香港スタントマンは、難しいアクションシーンでも「出来ない」とはいわない、そうです。
香港カンフー映画
このスタントを語るには、香港カンフー映画が外せません。
香港カンフー映画のスタントの世界を変えた重要人物がいます。
カンフー映画は、ブルース・リーが登場したことで世界的に注目されます。ブルース・リーの映画が人気を博したことで、香港アクション映画の制作は盛んになります。それに比例して、スタントマン(スタント)の仕事も盛り上がりをみせます。
映画の中で、ブルース・リーは自身のアクションシーンの中で、脇役で登場するスタントにもリアルな動きを求めていたそうです。ブルース・リー以前は、蹴ったようにみせたり、パンチがあったようにみせていました。ブルース・リーは格闘シーンで、本当に腕や足を当て合う組合をすることをスタントに求めます。香港スタントは、格闘などのアクションシーンがより、リアルな表現になっていきました。
ブルース・リーの後も、香港映画のアクションは人気が続きます。有名な香港スタントマン「サモ・ハン」はコミカルな動きを取り入れて人気カンフー映画をつくります。「少林寺怒りの鉄拳」が有名です。香港映画に、コミカルな要素が組み込まれていきます。
香港アクション映画のスタントマンは、実際にアクションシーンで、セリフがあたり、顔を出して映画に登場することもおおいです。スタントの重要キャラクターを任されることもあります。サモ・ハンも多くの映画で重要な役として登場します。
ジャッキー・チェーンが登場すると、香港スタントは、格闘シーンなどカンフー中心の流れから、アクション映画へと流れが変わっていきます。アクション映画が主流になってくると、映画の中の危険シーンも増えていきます。ジャッキー・チェンのスタントマンを使わないアクションは、ハリウッドでも話題になります。
ジャッキー・チェーンがハリウッドで成功して以降、香港スタントは、ハリウッドでのアクションシーンに登場したり、格闘の指導したりと、世界的に活躍できる場をひろげていきます。
スタントといえば、格闘シーンだけではなく、危険なシーンを代役するという事も多くもありましたが、現在では、CGが使われることが増えて、スタントマンの仕事も危険シーンを担当する機会は少なくなってきました。
世界的に有名なアクションスターへ
カンフー映画界では、中国出身のシンガポールの俳優ジェット・リーが登場。主演映画「少林寺」「ワンス・アポン・ア・タイム・イン・チャイナ」がヒットを出している。ジェット・リーは子供の頃から中国武術を習い始めていて、本格的な格闘シーンが話題になりました。1998年の『リーサル・ウェポン4』でハリウッド映画デビューしたときに、グローバルネームとして、ジェット・リーという俳優名に。ジャッキー・チェーンと「ドラゴン・キングダム」で共演をしている。
2011年には、太極拳を世界に広めるた、アリババ社の創業者ジャック・マーと共同で「太極禅国際文化発展有限公司」を設立して、注目を集めました。
武術が出来る俳優として
スタントの仕事は、格闘や武術などのアクションシーンでのニーズだけではなく、表現の幅を広げ、俳優としても認知されてきました。武術家役で重要キャストとして登場することもあります。ドニー・イェンは映画「イップ・マン」で格闘の師の役をこなし、「宇宙最強」という二つ名がつきました。ドニー・イェンは「スターウォーズ」シリーズ「ローグ・ワン / スター・ウォーズ・ストーリー』」でも最強の格闘の達人として登場しています。ローグ・ワンは戦争を軸にした、スター・ウォーズのスピンオフ作品です。
日本の映画やドラマで代役をするスタントで有名な方も、香港でスタントを勉強した方が多いです。
既に活躍している俳優の方も表現の幅を広げるために、香港でスタントを勉強することもあります。動きのかっこよさから、最初からスタント俳優を目指す人もいます。
演技だけではなく、格闘アクションもこなせる俳優もかっこいいですね。
黄色のジャージで、ブルース・リーのオマージュ映画にもみえる、映画「キル・ビル」ですが、カンフー映画とは毛色がやや異なっています。
日本刀のちゃんばらをハリウッド映画にするというコンセプトの映画企画があったものの、交渉がうまくいかず映画化は実現せずに終わり、その数年後にタランティーノ監督によって、日本刀アクションだけではなく、カンフーや台湾アクションがミックスされた作品として出来上がった映画だそうです。